Skip to content

mkdocs を設定する

テクニカル系の内容をまとめるための記事作成用に
静的サイト生成ツールの mkdocs を使用してみました。

インストール

mkdocs は、python で作成されているので
まず Python をインストールして、pip を使用してインストールをします。

1
2
pip install mkdocs
pip install pip install mkdocs-material

インストールのときに、テンプレートも一緒にインストールしておきます。

リポジトリ作成~コミット

今回は GitHubPages を使用するので、
まず、GitHub にリポジトリを作成してクローンします。

今回はこちらで作成。
https://github.com/fereria/reincarnation_tech/tree/master

作成されたフォルダの中に、基本の構成を作ります。

1 つめが、 docs フォルダ。
この中に markdown ファイルを入れていきます。
次に、mkdocs の設定ファイルである mkdocs.yml を、フォルダ直下に作ります。
中身は

1
site_name: My Docs

デフォルトだとサイトの名前のみで設定はとくにありません。

最後に docs フォルダ直下に index.md を作成します。
このあたりは

1
mkdocs new my-project

を使用しても作れますが
あえてコマンドを使うまでもないので、手動でつくりました。

以上ができたら、GitHub にデータをプッシュしつつ

1
mkdocs gh-deploy

専用の GitHub 公開用コマンドを実行すれば作業は完了です。
おしまい。

設定ファイルを編集する

ただ公開するだけだと一瞬でおわりますが、それだけだとアレなので
細かい設定を加えていきます。

テーマを設定する

見やすさ・機能両方とも、とても優秀な Material Theme を使用します。

1
2
3
4
5
6
7
8
theme:
    feature:
        tabs: true
    language: ja
    name: material
    palette:
        accent: Green
        primary: Green

最近はじめてこの YML 形式を知りましたが、シンプルで編集しやすいのが良いです。
theme:material でテーマを変更し、それ以外はそのテーマの各種オプションをセットしています。
palette がテーマの色。
tabs は後に追加する pages の 1 階層目をタブで切り替えできるようにするオプションです。

Extension を追加する

MkDocs にはいろいろな拡張機能がありますので、
使いやすそうな物をいれていきます。

 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
10
11
12
markdown_extensions:
    - meta
    - pymdownx.mark
    - pymdownx.magiclink
    - pymdownx.emoji
    - fontawesome_markdown
    - pymdownx.keys
    - def_list
    - admonition
    - codehilite:
          linenums: true
          use_pygments: true

meta

md ファイルの頭に

1
2
path: docs/98_Other
source: mkdocs_setting.md

このように、GitHub 上でのパスとファイル名を書いておくと、

ページの末に、ソースコードまでのパスのリンクを追加してくれます。

pymdownx.mark

1
==Mark==

このように == で囲むと こうなります

URL を書くだけで、リンク扱いにしてくれます。(デフォルトだとできない)

pymdownx.emoji/fontawesome_markdown

絵文字 😄 やアイコンフォント を使用できるようにします。

pymdownx.keys

1
++alt+shift+space++

こうすると、
Alt+Shift+Space
こんなかんじに、ショートカット表示ができます。

admonition

1
2
!!! note
    hogehoge

Note

hogehoge

こんな感じで、Note や Warning を作成できます。

codehilite

コードを張り付けた時に、行数やコピペボタンを追加してくれます。
このサイト的には必須。

読み込んだ Extension は、

1
2
3
  - codehilite:
      linenums: true
      use_pygments: true

こんな感じで、1つ下のインデントにオプションを追加すれば OK です。

ローカルで確認する

書きながら結果を確認したい場合は、

1
mkdocs serve

を実行して、サーバーを起動します。

が、毎度サーバーを起動するためにコンソールを開くのはめんどくさいので
VSCode のタスクを作成しておきます。

 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
10
11
12
13
{
  "version": "2.0.0",
  "tasks": [
    {
      "label": "start_serve",
      "type": "shell",
      "command": "mkdocs serve",
      "group": {
        "kind": "build",
        "isDefault": true
      }
    }
}

.vscode/tasks.json に ↑ を追加しておきます。

あとは、ビルドタスクで設定したタスクを選択すると

コンソールでサーバーが起動します。
あとは
http://127.0.0.1:8000
ブラウザでページを確認すれば OK です。
md を編集したら、随時ページ側も更新されるのでらくちんです。

自動でメニューを作る

mkdocs は、特に何も指定しないと、docs 下の構成が自動でメニューツリーに追加されます。
しかしそれだといろいろと問題があるので、
自動でいい感じに生成してくれるスクリプトを作りました。
長いので本体は
https://github.com/fereria/reincarnation_tech/blob/master/create_mkdocs_pages.py
こちらから。

設定は、mkdocs.yml に追加する必要があるので
今回はテキスト処理ではなく yaml モジュールを使用して処理をします。

1
2
3
4
5
def get_mkdocs_yml():
    # Jsonのように扱える
    with codecs.open(MKDOCS, 'r', 'utf-8') as file:
        yml = yaml.load(file)
    return yml

読み込むと、json と同じように、Dict と List 形式に展開してくれるので
とても扱いやすいです。

このスクリプトを書くときに、素直に YML に持っていける Dict と配列を構成しようと
いろいろテストしてたのですが、地味に苦戦したので
実際のコードでは

  1. まずはテキストの YML ファイルを生成
  2. いったん読み込んで
  3. get_mkdocs_yml()で取得したメインの設定に pages を追加する

という方法で処理をしました。

1
<!-- SUMMARY:メニューに表示される名前 -->

md ファイル名は英語、メニューは日本語にするのには、
というコメントを追加しておいて
この行をメニュー扱いにして置きかえるようにしています。

最後に、毎度スクリプトを実行しにいくのはめんどくさいので
VSCode のビルドタスクを作成しておきます。

 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
10
11
12
13
14
{
    "version": "2.0.0",
    "tasks": [
        {
            "label": "update_summary",
            "type": "shell",
            "command": "deploy.bat",
            "group": {
                "kind": "build",
                "isDefault": true
            }
        }
    ]
}
1
2
create_mkdocs_pages.py
mkdocs gh-deploy

メニューの更新とデプロイコマンドをセットにしたバッチを
ビルドタスクに登録しておけば
とくに意識しないでもメニューの更新ができるようになりました。

レイアウトを調整する

Material テーマはおおむね満足なのですが、
メニューの幅が狭すぎるのと、どれがフォルダなのか記事へのリンクなのかわかりにくかったので
CSS を調整して幅を広げました。

カスタムな CSS を入れたい場合は

1
2
extra_css:
    - stylesheets/extra.css

extra_css: で、読み込みたい CSS を指定します。
(docs 以下のパスで指定)

 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
@media only screen and (min-width: 100em) {
    label.md-nav__link {
        background-color: #3cb34057;
        padding: 2px 2px 2px 10px;
        font-size: 1.3rem;
    }
    a.md-nav__link {
        font-size: 1.3rem;
    }

    .md-grid {
        max-width: 142rem;
        margin-right: auto;
        margin-left: auto;
    }

    .md-content {
        margin-left: 34.2rem;
    }

    .md-sidebar--secondary {
        margin-left: 142rem;
    }

    .md-sidebar--primary {
        width: 34.2rem;
    }

    .md-nav__title {
        font-size: 1.7rem;
    }
}

CSS はほとんど知らないので苦戦しました。
@media only screen and (min-width: 100em) {
この行で、デスクトップ用の時の時のみ設定が反映されるようにしています。
(ブラウザの幅が指定ピクセル以上のときという設定)
これがないと、スマホで見た時にレイアウトが壊れます。
あとは、ブラウザの解析機能で、CSS の Class を探しつつ
数値を調整しました。

メニューのタブをすべてオープンにする

GitBook でもそうですが、全部のタブをチクチク開いて探していかないといけないのは
けっこうな苦行なので
デフォルトで全部オープンしておくようにしました。

1
2
extra_javascript:
    - javascripts/extra.js

まず、シーンに読み込みたい JS を追加して

 1
 2
 3
 4
 5
 6
 7
 8
 9
10
11
12
13
14
document.addEventListener("DOMContentLoaded", function () {
    var nav = document.getElementsByClassName("md-nav");
    for (var i = 0; i < nav.length; i++) {
        if (nav.item(i).getAttribute("data-md-level")) {
            nav.item(i).style.display = "block";
            nav.item(i).style.overflow = "visible";
        }
    }

    var nav = document.getElementsByClassName("md-nav__toggle");
    for (var i = 0; i < nav.length; i++) {
        nav.item(i).checked = true;
    }
});

このコードをコピペします。

設定の結果。
折り返さない程度の広さに拡張し、フォルダは BG の色を変更しました。

https://fereria.github.io/reincarnation_tech/

以上の結果がこちらのサイト。
Gitbook も悪くなかったのですが、表示するたびにそこそこ大きなラグがあるのと
公式版だと自分でのカスタムがしにくい。
かといって自分で GitLab でやるにはめんどくさい...
ということもありほかの静的ページ生成ツールをテストしていましたが

軽いし、公開も楽だし、今までかいたドキュメントをほぼ丸々持ち込み可能だった
ということもあり
mkdocs+GitHubPages に落ち着きそうです。
(python でできているというのも Good!)

というわけで、以降もこのサイトで
いろいろと調べた内容を公開していこうとおもいます。
がんばるぞー

参考